自転車通勤は通勤ラッシュ回避、健康、節約、リフレッシュ、ダイエット、ストレス発散といいことづくめの最強の通勤手段です。
しかし、中にはせっかく張り切って自転車通勤を始めてみたけど結局続かなくて止めてしまった、という人もいるかもしれません。
なぜ挫折してしまうのか、どうすれば無理なく続けられるのか。
実際に3年間自転車通勤を続けている僕がその理由と対策について考えてみます。
心当たりがある人は一緒に考えてみましょう。
これから始める人は気に留めておいてください。
<はじめに>自転車通勤は所詮ただの通勤手段
都心部に職場がある場合、大半の人は電車通勤なので『自転車通勤』というと特殊なやり方に思えてしまいますが、考えてみれば所詮はただの通勤の一種にすぎません。
通勤に挫折して会社辞めました、という意見はまず聞いたことがありません。
自転車通勤に挫折した人も結局は電車で通勤はしているわけですし。
ですから、まずメンタル的な心構えとして『自転車通勤を特別なことと思わない』というのが前提になります。
実際、自転車通勤を続けている人はおそらくほとんどが特別な通勤手段などという意識はなく、会社に行くための手段としてごくごく自然に続けているだけです。
通勤ラッシュも慣れてしまえばそれを当然のこととして受け入れていますが、首都圏以外のエリアの人からすれば異常な光景ですからね・・・。
自転車通勤が『大変』『つらい』『面倒』と感じる原因と対策
ではもう少し具体的に自転車通勤に挫折してしまう原因と対策を考えてみましょう。
自転車通勤で痩せることが目的になっていないか
まず1つ目の原因として考えられるのが自転車通勤を『手段』ではなく『目的』として捉えているパターンです。
正直言ってこの場合、高確率で挫折してしまうと思われます。
どういうことか説明しましょう。
例えば、自転車通勤は健康面やダイエットに効果的と言われていますよね。
中々普段から運動ができない社会人にとっては魅力的で、ジムに行く代わりに自転車通勤で痩せたいと考える人は多いと思います。
しかし、これが主目的で自転車通勤を始めると下手すると『痩せるための運動目的としての自転車通勤』という扱いになってしまいます。
つまり『通勤手段』から『運動』にシフトしてしまうため、辛く感じる様になるのです。
ジムに入会しても挫折して幽霊会員になってしまう人が多くいるように、こういった場合もせっかくロードバイクを買って準備したけど、2、3回乗ってやめてしまったという具合になるわけです。
この場合の対策のポイントとして重要なキーワードは『期間』です。
これは先程も言ったようにある程度の期間続けられれば『ただの通勤手段』と捉えることが出来るので『わざわざ運動する』という意識ではなくなるということです。
目安は人によって様々なので一概には言えませんが、2,3ヶ月といった所でしょうか。
あくまでも手段の一つに捉えられればよいので、毎日欠かさずに続ける必要はありません。
晴れた日に自然と自転車通勤が選択肢に出てくれば成功でしょう。
自転車通勤があなたにとって自然な通勤手段の一種になればまず挫折することはありません。
条件があまりにも厳しすぎないか
例えば、自宅から会社までの距離があまりにも遠すぎる場合は初心者にとってハードルが高いでしょう。
いきなり30kmを超える様な距離などはもはや無謀です。
それだけ離れていると大抵の場合通勤電車も快速や特急で一気に移動するので、自転車通勤に切り替えたら通勤時間が大幅に増えてしまいます。
目安としては片道20kmくらいまでが無理なく通える範囲ではないでしょうか。
自転車通勤可能な最長範囲はどれくらい?限界距離と平均時間の目安ちなみに僕の場合は自転車通勤を始めた当初、中野~お台場の約18kmの距離を通っていましたがこの位ならさほどツライとは感じませんでした。
自宅が駅から少々離れていたこともあり、ドアtoドアの時間としてはほとんど通勤時間は変わりなかったです。
遠くてもどうしても自転車通勤をしたい場合は、途中駅まで通勤して電車と併用するのも手です。
敢えて通常の通勤ルートとは異なる混雑が少ない路線駅や始発駅まで自転車で行き、そこから電車通勤することでラッシュ回避するという裏技的なテクニックもあります。
また、距離以外にも季節や気候も重要です。
いきなり真夏や真冬から始めたり、雨が降り続く中も頑張ってみたり、というのはかなりハードでしょう。
なるべく穏やかな季節から始め、雨や強風の日は通勤しない、という様に少しずつ慣らしていく方が良いと思います。
【春夏秋冬】自転車通勤を始めるのに最適な季節はいつなのか習慣化さえしてしまえば今までの電車通勤と何も変わらなくなるでしょう。
十分に準備ができていないのではないか
初めから準備万端ですべての関連装備をしっかり揃え、道順も全て暗記、何度か予行練習も済んでおりペースも把握済み。さすがにここまでやる必要性はありませんが、最低限の準備は必要です。
とくに自転車通勤の要となるロードバイクはちゃんとしたものを用意しましょう。
とりあえず続くかどうかわからないのでまずは試しにママチャリで、などと考えてしまうかもしれませんがロードバイクとママチャリではその大変さは天と地ほど違います。
また、見た目はロードバイクだけど中身は格安の部品を使っている『ルック車』と呼ばれるなんちゃってロードバイクもありますのでご注意ください。
ある程度メジャーなメーカーのもので10万円前後の価格のものを目安にすればよいでしょう。自転車通勤の用途にあまり高級なものは必要ありません。
初心者向けのリーズナブルなロードバイクについては選び方がわからない!通勤向けロードバイクのポイント&おすすめ3選を参考にしてみてください。
服装もちゃんと整えているでしょうか。
普段どおりの肌着とシャツとスラックスの組み合わせでは汗だくで相当の不快感があるはずです。
しっかりと汗対策されたシャツやインナー、そして思い切って通勤用の服装をジャージにしてシャツやスラックスは持ち運ぶ、こういった対策をすることで自転車通勤はずっと楽になります。
また、カバンも適当なものをつかっていないでしょうか。
ただのショルダーバッグを背負って自転車通勤をするのは無謀ですよ。
一度しっかりと身の回りのアイテムを見直してみると良いかも知れません。
以下の記事を参考にしてみてください。
自転車通勤用 真夏も快適なインナー価格別おすすめ【最強の9選】 いつも快適!自転車通勤に最適な【高機能性ワイシャツ】の選び方 『スーツスタイルでの自転車通勤』を可能にする高機能性スーツまとめ THE機能美 自転車通勤&ビジネスにおすすめメッセンジャーバッグ10選 自転車通勤のビジネスリュックの選び方のコツ!ガチで使える厳選6傑メリットを見いだせないのではないか
最後に、あなたは本当に自転車通勤に魅力を感じているでしょうか。
例えば最大のメリットとも言える『通勤ラッシュの回避』にしても、実はそこまで通勤ラッシュにストレスを感じていない人もいるでしょう。
たしかに路線や最寄駅、通勤時間帯によってはさほどつらいと感じないこともありますよね。
始発駅で確実に座れるとかそこまで激しい混雑ではないという場合はわざわざ自転車通勤に切り替えるメリットは無いかもしれません。
また、もう1つの大きなメリットである『節約』に関しても自転車通勤の場合は交通費は支給しない、というルールについて厳格に目を光らせている会社もあると思いますし、路線によってはそこまで交通費が高くないのであまり得しないというパターンもありますね。
『健康に良い』『ストレス発散』『ダイエットに最適』、こういった言葉は耳馴染みのよいフレーズですが、実際に最初のうちは中々効果を実感し辛い人もいるかも知れません。
いくら○○のメリットがあるので自転車通勤をしてみよう!と考えても、実はこれらのメリットを深層心理ではさほど魅力に感じていない場合、続けるのは至難の業です。
そういう意味で、もう一度あなたが自転車通勤をする理由を自分自身に問いかけてみてはどうでしょうか。
どうしても魅力を感じないならば、思い切って自転車通勤を中断するのも手です。
そして気候の良い日など、気が向いたときだけたまに走らせてみてはどうでしょう。
『自転車通勤をしなければならない』ではなくむしろ『自転車通勤してもよい』位に考えていればずっと気が楽になりますよ。
<さいごに>自転車通勤はメリットが沢山
というわけで、自転車通勤に挫折してしまうパターンについて、考えられる原因と対策を上げてみました。
もう一度おさらいしてみましょう。
自転車通勤が目的になっている場合→手段と捉えられるまで一定期間続けてみる
条件があまりにも厳しい場合→電車と併用する、時期を変えてみる
十分に準備が整っていない場合→服装や身の回りのアイテムを見直している
メリットが見いだせない→無理せず気が向いた時にだけ自転車通勤してみる
どうでしょうか。思い当たる節があれば是非参考にしてみてください。
最後に、改めていいますが自転車通勤はメリットだらけのとても素晴らしい通勤手段です。
首都圏から地方に移転した知人が『家賃が大幅に安くなった』『通勤ラッシュがだいぶ楽になった』という話を言っていました。
そして『ストレスが減って気分がとても良くなった』『もう二度とあのラッシュは味わいたくない』とも。
家賃の高さはどうしようもありませんが、通勤ラッシュならば明日からでも回避できます。
挫折してしまった人ももう一度だけチャレンジしてみましょう。
慣れればコレほど快適なものはありませんよ!!