自転車は燃料が不要で自分の力だけでどこまでも行ける素晴らしい乗り物ですが、かといってなんの手入れもしなくて良いという訳ではありません。
毎日の通勤で使うならば定期的なチェーンの掃除やオイル注入、各ネジの緩みチェックやフレームの拭き掃除など最低限のメンテナンスは必要です。
中でも特に重要なのがタイヤの空気圧を適正に保つ日々の空気入れ作業です。
空気圧の維持はロードバイクの生命線とも言えるほど重要で、決しておろそかにしてはいけません。
今回はロードバイクならではの空気圧の重要性についてわかりやすく説明しましょう。
また、自転車通勤を始めるならば必須になるのが携帯用のミニポンプです。
そのあたりの理由についても僕が愛用しているおすすめポンプの紹介を交えながらお伝えします。
おすすめのチューブやタイヤ、メンテナンスに関しては以下の記事も参考になるはずです。
ロードバイク用チューブの選び方。自転車通勤向きのチューブとは? 5年間パンク無し!とにかくパンクしにくいロードバイク用タイヤとは ロードバイクのメンテナンスまとめ【初心者でも続けられる4STEPの短縮版】ロードバイクは空気圧を適正に保つことが超重要!
ママチャリの場合、めったに空気を入れずに乗りっぱなしの人も実は多いでしょう。
僕も元々はそのタイプで、ママチャリに乗っていた頃はせいぜい数ヶ月に一度位しか空気を入れてませんでした。
それでもさほど不便は感じなかったのですが、ロードバイクの場合そうはいきません。
細いタイヤで高速で走り抜けていくロードバイクやクロスバイクはシビアな空気圧の調整が求められます。
タイヤが細いため十分な空気圧が無いと地面を転がる際のロスが大きくガクンとスピードが落ちてしまいますし、なによりパンクする確率が格段に高くなります。
個人的な見解ですが自転車通勤でパンクする理由の8割は適正な空気圧ではないことによるものとすら思っています。
逆に言えば正しい空気圧さえ保っていれば、ロードバイクはそう簡単にはパンクすることはありませんし、その性能も充分に発揮できます。
こまめに空気を入れる、たったそれだけのことが非常に大きな影響をもたらすのです。
自転車通勤でのロードバイクのタイヤの適正な空気圧とは?
結論から言えば通勤用のロードバイクのタイヤの空気圧はかなり力を入れて指で押したときにほぼタイヤが凹まない程度の硬さがあれば十分です。
ぶっちゃけ空気圧のメモリを見ながら正確な値を保持するとかは不要です。
とはいえ感覚論過ぎて伝わらないですよね。大丈夫、2つの手っ取り早い方法があります。
- 空気圧計がついたポンプを用意する
- サイクルショップで適正な空気を入れてもらいその感覚を覚える
1. 空気圧計がついたポンプを用意する
まずは正攻法。
本格的な空気入れには空気圧を図るためのメモリが付いているものがあります。
そのメモリを見ながら空気を入れればかなり正しい数値を入れることができるでしょう。
不安な人はこれが確実だと思います。
「正しい数値って何」って話になると思いますが、タイヤの正しい空気圧はタイヤ本体の側面に記載されています。
その値に合わせて空気を入れればよいわけです。
見づらいのですが『INFLATE TO 90-125 PSI / 6.3-8.6 BAR』とタイヤ側面に記載があります。
空気圧の単位として使われるのは主に『bar』と『psi』の2つです。
これらは国と地域によって使い分けられています。距離を表す単位にキロとマイルがあるのと同じようなものですね。
つまりこの場合は『90~125psi』もしくは『6.3~8.6bar』の範囲が適正な空気圧ということになります。結構幅がありますよね。
ポンプによってはどちらかの単位しか記載がなかったりしますので、サイズの対比表を載せておきます。
1 bar = 約14.5 psi
1 psi = 約0.068bar
このように覚えておくと良いでしょう。
2. サイクルショップで適正な空気を入れてもらいその感覚を覚える
より楽なのは近くのサイクルショップにいって適切な空気圧にしてもらい、その感覚を覚えてしまうことです。
当然ですがこのやり方は正確性では1に劣ります。
ただ、タイヤ自体のゴムが固い場合は分かりづらいかもしれません。
空気が入っていなくてもほとんど凹まないような場合はこのやり方は向いていませんね。
しかし前述の通りレースなどではなく自転車通勤の用途であればこれで十分です。
実際僕もこのやり方を実践していますが特に問題はありませんでした。
通勤途中にサイクルショップの1つや2つはあると思いますので、そこで何度か空気を入れてもらい適正な空気圧を理解しましょう。
※あまり適当なショップや店員だと適正な空気圧になっていない場合もありますが、大抵のショップであれば大丈夫なはずです。
ちなみに、もちろんこのやり方はポンプを使った場合でも可能ですよ。
最初に空気圧計をみながら正しい空気圧にしたあと、感覚をおぼえてしまうわけです。
ただ空気圧計付きのポンプがあるならあまりやる意味はありませんが。。。
空気入れに関するママチャリとロードバイクの違い
実はママチャリとロードバイクやクロスバイクではそもそも空気入れの形状が異なります。
厳密に言えば、空気孔の部品の作りが微妙に違うのです。
その為、従来のママチャリ用の空気入れはそのままでは使えない可能性が高いです。
空気孔の部分を切り替えるためのアダプタも売られていますので、それを買えば従来のものも使用できますがここは専用品を新たに購入することをおすすめします。
頻繁に使うものだからこそ、多少高くとも使いやすいものを買うことをおすすめします。
日々の空気入れがかなり楽になりますよ。
エアポンプ(空気入れ)の種類
ついでなので、ここで主にロードバイク用として売られている空気入れの種類についてお伝えしましょう。
基本的に空気入れは自宅用のフロアポンプと、携帯用のミニポンプの2種類に分別されます。
・自宅用のフロアポンプ
こちらは基本的に自宅で使用することを想定したもので、携帯性は意識していません。
空気圧が確認できるメーターが付属しているものが多く、正しい空気圧をチェックしながら空気が入れられます。
・携帯用のミニポンプ
こちらは持ち運びを想定したもので、非常にコンパクトです。
ロードバイクのフレームにセットできるようになっています。
中にはポケットに入るほど小さいものもあり、常に携帯していても全く邪魔になりません。
僕も使っているおすすめの空気入れはトピークの『ミニモーフ』
それぞれ用途が異なるので、出来れば空気入れは自宅用と携帯用の2種類あったほうが確かに楽です。
しかし、予算の都合上すこしでも安く済ませたいならば、携帯用のミニポンプだけでもよいでしょう。
というのも、通勤途中でのパンク対処時のために携帯用ミニポンプは必須ですが、フロアポンプはなくともなんとかなるからです。
実際、僕も未だにフロアポンプは持っておらずミニポンプだけですが、自宅で空気を入れる際にも特に不便は感じません。
僕がずっと愛用しているモデルは『TOPEAK(トピーク) ミニモーフ』という製品です。
わずか26cm、170gという超ミニサイズでありながら、しっかりと規定値まで空気を入れることが可能です。
携帯用ミニポンプの場合、腕の力だけで空気を入れようとするとかなり苦労しますが、足置きがあるのでちゃんと地面に立てた状態で体重をのせて空気を入れることができ、女性でも結構楽です。
自転車本体に取り付けられるホルダーがはじめから付属しているので、僕は常にロードバイクのフレームにセットしています。
トピークはロードバイク関連のパーツで有名なメーカーで、とくにこの携帯用ミニポンプの『モーフ』シリーズは定番と言える製品で、非常に人気が高いです。
基本的に初心者のかたならこのシリーズを購入しておけば間違いないでしょう。
ちなみに空気圧計がついている上位版の【ミニモーフG】というモデルもあります。
約¥500~¥1,000ほど値段が高くなりますが確実に空気圧をチェックしたいという人はこちらを購入したほうが安心ですね。
まとめ
ママチャリ以上に空気圧の維持が重要なロードバイクにおいて、日々の空気入れは絶対に必要な作業です。
その性能を充分に発揮するためにも、しっかりと空気圧はチェックしておきましょう。
また、毎日の通勤で長い距離を乗る場合、途中でパンク処理が必要になることもありますので携帯用のミニポンプは必須です。
通勤途中でパンクの対処ができないと致命的ですからね。
参考になれば幸いです。
ロードバイク用チューブの選び方。自転車通勤向きのチューブとは? 5年間パンク無し!とにかくパンクしにくいロードバイク用タイヤとは ロードバイクのメンテナンスまとめ【初心者でも続けられる4STEPの短縮版】