自転車通勤を始めてみて、あまり意識されることがないのが通勤ルートの選び方です。
多くの人はgooglemapなどでオフィスまでのルートをはじき出してそれに従う、という形になるでしょう。
最近のナビソフトは優秀ですから、確かに基本的にはそれで問題はありません。
しかし、単純に最短ルートを通ることが必ずしも良いとはいい切れません。
なにもない田舎道ならば距離重視で良いでしょうが、複雑に入り組んだ都市部の道路の場合、様々な要因が自転車通勤の走行ペースに影響を与えるのです。
今回はそんな通勤ルートの選び方のポイントとコツをご紹介します。
単純に距離だけで決められないルート選択
普通に考えれば最短のルートで進むのがもっとも効率が良いように思えます。
しかし、最短だが裏道を駆使するルートと多少遠回りでも大通りを真っ直ぐ走れるルートならば、多くの場合後者のほうが早く到着します。
これは、前者の場合細かいストップ&ゴーを繰り返したり右左折が多い、見通しが悪い、といった理由でペースが上がらない為です。
車ならば渋滞の問題があるため逆に大通りを避ける方がよいことも多々ありますが、渋滞の影響をうけない自転車の場合重視すべきは走りやすさです。
ポイントは『なるべく広いこと』『なるべく整備されていること』『なるべくまっすぐ走れること』と言ったあたりです。
自転車通勤のルートはこれらを意識して道選びを行いましょう。
では実際に具体的なルート選択のコツをお伝えします。
基本は大通りを中心に走ること
まず大前提とすべきは国道を中心とした大通りを選択することです。
できれば、歩道と車道がしっかり別れている道を選びましょう。
2桁以下の国道ならば、多くの場合舗装もしっかりしておりロードバイクでも走りやすいでしょう。
その為、まずは広めの大通りを繋いでいくルートを探してみましょう。
ただし、当然ながら道が広い分、車の交通量も多いのでくれぐれも事故には十分に気をつけましょう。
避けるべきルートの例
次にルート選択時になるべく避けたいと思える道をいくつか上げてみます。
1.通学路や学校のそば
裏道や住宅街に多いのが、小中学生の通学路になっている生活道路です。
子どもたちを始めとして保護者、PTAや学校関係者、ボランティアなど全体的に人が多く、またその地元の車やママチャリも多いのでカオス状態で非常に走りづらいです。
無理にスピード出すと事故の危険性も高いので、このような道がある場合は基本的に朝の出勤時のルートに使うのは避けましょう。
2.駅のそば
駅のそばも当然ですが朝晩は非常に人が多くなります。
特にターミナル駅付近だと通り抜けるのに苦労することになります。
このような場合は駅周辺を大きく迂回して通ったほうが早い場合も多いです。
ただ、車道と歩道が別れているような道であればさほど影響はありません。
3.交通量が多い大通りのY字路
これはスピードよりも通勤時の危険回避のためのポイントです。
↑上の写真のような道で右側に行きたい場合、道交法上は以下の様に進むことになります。
おそらく想像がつくと思いますが、これを交通量が多い朝晩の通勤時間帯にやろうとすると現実的にはかなり危険極まりない状況になります。
ルール上は問題ないものの、実際には相当リスキーなので大人しくルートを柔軟に変えるのがよいでしょう。
※このような道のベストな通り方については以下の記事を参考にしてみてください。
9割の人が間違っている!自転車通勤者は知らないとまずい交通ルール4.オーバーパス/アンダーパスが多い道路
これも地図だけを見ているとハマってしまう罠ですが、都市部の大通りの場合交差点による渋滞を避けるために立体交差している道がよくあります。
交差点に対しアーチ状に乗り越える道をオーバーパス、地下に潜るように回避する道をアンダーパスといいます。
これらの道は多くの場合、自転車は通行禁止です。
オーバーパスやアンダーパスは歩道もなく、一時的に自動車専用道路になっていることが多いのです。
たまに車に混じってアンダーパスを走っているロードバイクを見かけますが非常に危険なので絶対にやめましょう。
実際に走ってみて自分のルートが作られていく
ここまで見て勘の良い人なら気づいたと思いますが、多くの情報は地図上ではわかりません。
道がキレイに舗装されているか、自転車用の走行スペースは確保されているか、朝晩の交通量はどのくらいか、信号の長さやタイミングはどうか、工事の有無、、、等。
実際に朝晩の時間帯に走ってみることで分かることは非常に多いです。
その為、最初のベースとなるルートはgooglemapや地図をもとに考え、そこから実際に走って修正していくことになります。
とにかく始めのうちは1つのルートに固執せず、色々なルートをどんどん試してみることです。
そうして補正を繰り返しながら自分なりのベストルートが決まっていくでしょう。
まとめ
ロードバイクで都心部を走る場合、様々な外的要因でペースを上げられないことが多々あります。
また、ロードバイクでの走行に危険を感じるような場所も数多くあります。
自転車通勤のルート選びというのは、これらを加味しながら最適のルートをじっくりと作り上げていくものです。
今回はそのための指針となる点をご紹介しました。
最後にポイントを簡単におさらいします。
- 基本は走りやすく整備されている大通りを中心にルートを組み立てよう
- 学校や駅の周り、通学路、裏道は歩行者が多くペースが上がらないので避けよう
- オーバーパスやアンダーパス、新幹道路のY字路は危険なので避けよう
是非、ルート選択の参考にしてみてください。
自転車通勤可能な最長範囲はどれくらい?限界距離と平均時間の目安