忙しいサラリーマンの場合、普段から朝食は取らないという人もいると思います。
最近(2017年9月)の厚生労働省の調査では、成人で朝食を取らない人は男性で約15%、女性で約10%ほどいると言われています。
しかし、こと自転車通勤においては朝食は必須です。
健康維持やダイエットが目的で自転車通勤を始める方もいると思いますが、いずれにせよ朝食は必ず取るようにしましょう。
自転車通勤は立派な運動ですから、かなりのエネルギーを消費します。
その際、エネルギーが不足すれば最悪『ハンガーノック』と呼ばれる症状が発症する可能性があります。
今回はそんなハンガーノックの恐ろしさと予防法についてご説明します。
ハンガーノックとは
そもそもハンガーノックという言葉自体聞き慣れない人も多いと思います。
これは簡単に言えば車のガス欠と同じ事で、エネルギー枯渇により、極度の低血糖状態に陥り身体が動かなくなってしまう現象です。
基本的にはかなりの強度で長時間運動を続けた際に起こるものなので、朝食抜きにしたからと言って必ずしも発症するわけではありません。
むしろ自転車通勤程度の運動量ならば、本格的な症状がでることは極めてまれでしょう。
しかし、朝起きた直後でエネルギーが空っぽの状態で自転車通勤を行えば軽度のハンガーノックの『前兆』が起こる可能性は十分あり得ます。
この場合、手足が軽く痺れる、頭がボーッとする、軽い目眩を感じる、といった症状を感じます。
さすがに身体が動かなくなるほどの事はまずありませんが、力が出なくなってペースが落ちてしまう、疲れやすく感じるなどの影響が出るでしょう。
ハンガーノックの予防法
ハンガーノックは一度発症するとすぐには回復しないので、予防するという考え方が重要です。
100kmを超えるような本格的なツーリングなら携帯食を用意してこまめに補給する必要がありますが、片道1時間程度の通勤ならば、朝のバナナ一本程度で十分予防になります。
バナナ一本なら30秒で食べられるので、忙しい朝でも必ず何かしら口に入れるようにしましょう。
最悪食べ忘れた時は飴玉一つなめるだけでも違いますので、常に飴を鞄に常備しておくといいでしょう。
僕の実体験
実は僕も過去に一度、ハンガーノックの前兆と言える症状が出たことがあります。
朝寝坊したために朝食を取らずに自転車通勤してしまったのですが、後半過ぎた辺りから何故か異常に体がだるくなり、全くペースが上がらなくなってしまいました。
それでもなんとか走り続けましたが、最後には坂道を登れなくなりついに自転車から降りる羽目に。
その後、目の前がチカチカしてきて視界がぐるぐると回り、頭がぼーっとして気分が悪くなりそれ以上進めなくなってしまい、道路脇で休まざるを得ませんでした。
最初は熱中症かと思いましたが、明らかに今までになく体が言うことを聞かない状態であったため、後からこれがハンガーノックの前兆であることを知りました。
結局少し休んだ後、なんとか回復し会社にはたどり着きましたが、遅刻した上その日はまともに仕事になりませんでしたね。
もし本格的なハンガーノックであれば、きっとその場でしばらくまともに動けなかったでしょう。
その日以降、どんなに時間がなくとも必ず簡単でも食事を取ってから自転車通勤をするように心がけるようになりました。
まとめ
ハンガーノックというと、まるで激しいトレーニングを詰むアスリートだけに起こる特別な事象に思えてしまいます。
しかし、簡単にいえばエネルギー不足によるガス欠なので、軽度の症状は自転車通勤であっても起こり得るのです。
特に、ロードバイクで通勤することに慣れてくると自転車で走ること自体は無意識になり、ほとんどつらさを感じなくなってきます。
ですが、片道1時間足らずの距離でも簡単に500kcal位のカロリー消費量にはなってしまいます。
良くも悪くも、自転車通勤は想像以上にエネルギーを消費する運動です。
決して軽く考えず、自身の体調を把握し食事や水分の摂取はしっかりと行うようにしましょう。
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