ロードバイクに乗るならば、カギは必須です。
ママチャリと比べてずっと高価なロードバイクはやはり盗難の被害にあいやすいです。
ましてや毎日の通勤で使うならばそれだけ盗難に合うリスクは高くなるでしょう。
しかし、ロードバイク用の鍵として何を選べばよいかは非常に難しい問題です。
重さや値段はともかく、強度に関しては実際に試すことが出来ず何を基準に選べばよいかわかりにくでしょう。
売れているから良いものとは限りませんし、素人には強度の違いなど見て分かるわけもありません。
また、ネット上には実際にカギを破壊して実験を行ったものや、メーカー公式の検証結果を載せているものもありますが情報が分散しすぎており比較が困難です。
そこで今回は改めてそういった様々な情報を一通り整理してみました。
カギのタイプによる違いや基礎知識をおさらいし、自転車通勤用ロードバイクにピッタリのおすすめNo1のカギをご紹介します。
自転車用カギ タイプ別の特徴をおさらい
自転車の鍵は様々な種類がありますが、大きく分けると以下の4つに分類できます。
- ワイヤーロック
- チェーンロック
- 多関節ロック
- U字ロック
基本的には1→4の順で強力になっていきます。
ワイヤーロックは針金を束ねてチューブなどで覆っているものが一般的です。
もっとも強度が低く、ホームセンターの一般工具で簡単に切断出来てしまうものも多々あります。
プロから見ればカギをかけていないも同然とさえ言われます。
次がチェーンロックでこれはスチールなどで作られたリング状の部品をつなげたもので、多くの場合周りが布で覆われています。
ワイヤーロックと比べればぐっと強度は高くなりますが全体的に重くなりやすいのが難点です。
3つ目は多関節ロックと呼ばれるもので、定規のようなブレード状の板を連結することでチェーンロックのように使用できます。
折りたたむことでコンパクトに持ち運べるのが最大の特徴で、プラスチックなどで表面をコーティングされているものがほとんどです。
見た目はちょっと頼りなく感じますがブレード状なのでチェーン以上に強度を高めやすく機能性とのバランスも良いです。
最後はU字ロックです。これは形が固定されている&全長が短い為『地球ロック』がかけづらいという難点があります。
その分全体的に厚みがあり関節部がないため強度は抜群です。
海外では高価なロードバイク用のカギはこのU字ロックが定番とされています。
通勤用ロードバイクのカギの選び方
では様々なカギのなかからどういった観点で自転車通勤に使うカギをえらべばよいでしょうか。
『強度』と『価格』と『重さ』は原則的には比例しますので強力なカギを求めればそれだけコストがかかり、また携帯性も落ちてしまいます。
仮にプロでも手に負えない位の圧倒的な強度があったとしても価格は数万円、重さは数キロなんてカギでは自転車通勤には使えませんよね。
その為、ある程度コストを抑えつつも携帯性、強度のバランスをとっていくことになるわけです。
しかし、結論から言うとプロの窃盗団に本気で目をつけられたら大半の鍵は役に立ちません。
ここでいうプロの窃盗団というのは『専用の工具を持っている』『高価な自転車を見分けられる』『車などを活用し素早く大量に盗難を行う』といった人種をさします。
これらをまともに防ごうとするとコストや利便性が極端に悪化し、自転車通勤どころではなくなってしまいます。
そこで、まずはプロの窃盗団から守るのではなく標的にされないことを考えましょう。
プロの窃盗団に狙われないためのポイント
いくつかのポイントを押さえることで、窃盗団に狙われる可能性を下げることはできます。
そのポイントを順に説明していきます。
エントリーモデルのロードバイクを選択する
まず、通勤用のロードバイクは10万円前後のエントリーモデルを選びましょう。
要は高いロードバイクを使わない、ということです。
エントリーモデルの価格帯であれば、プロの窃盗団に狙われる可能性は比較的低いと言えます。
プロにとっておいしい獲物は数十万もするような高級モデルです。
エントリーモデルのロードバイクは、プロの窃盗団から見ればいわば狙う価値が少ない安物なわけですね。
駐輪時間が長くなる自転車通勤の場合、なるべく高価なものは使わないというのが手っ取り早い手段の一つになります。
自転車通勤はエントリークラスのロードバイクが最強である3つの理由ロードバイクの見た目を通勤仕様に変える
価格帯による選択だけでプロの窃盗団に狙われることはないか、というともちろん絶対ではありません。
あくまでも確率論なので、さらに確率を下げる手段を講じましょう。
2つ目のポイントは見た目です。
カゴ、キャリア、泥除けなどをセットし通勤仕様に変えることで、確実に盗まれにくくなります。
やはり見た目の印象というのはとても大きく、スタイリッシュなロードバイクと実用車の様にかごを付けたロードバイクでは例え同じ価格でも目のつきやすさが違います。
また、見た目に関して言えばあえて派手な色味のパーツに変えたり、目立つ色のカギにかえたりすることでも目立ちやすく人目につくので多少は狙いづらくなります。
実用性抜群!ロードバイクを通勤仕様にカスタムして盗難の心配を減らそう毎回同じ時間同じ場所に止めない
毎日同じ時間同じ場所、といったようにパターン化すると窃盗団に目をつけられやすくなります。
いつもここにとまっていて、何時までは絶対に持ち主が戻ってこないと思えば周到に準備してじっくりと犯行しやすくなるわけです。
例え同じ駐輪場に止めるにしても場所を毎回ずらす、たまには別の駐輪場に止めるなど、なるべくパターン化しないよう意識しましょう。
人目につきやすい場所に止める
これも分かりやすい対策ですが、ほとんど人が来ないような人の目につかない駐輪場よりも人の往来が多い場所のほうが窃盗団も犯行に及びづらくなります。
例えば僕の場合、オフィスビルにとめていましたが喫煙所の近くに駐輪場があり、常に誰かしら人が近くにいました。
駐輪場の立地に関しては運の要素も大きいので、オフィスの近くに理想的なものがものが見つかるかどうかは中々難しいところですが駐輪場を探すときは意識してみましょう。
実体験を元にロードバイクの駐輪問題を考えた。自転車通勤での最適解とは?【結論】通勤用ロードバイクのおすすめのカギはABUS一択
前提として上記のような対策を行えば、プロの窃盗団から狙われるリスクはかなり減らすことが出来ます。
そうなれば、ある程度の現実的な価格帯、重さのカギから選択が可能になるでしょう。
その上で僕がおすすめする通勤用ロードバイクのカギは、ズバリ【ABUS】というメーカーで販売されているモデルです。
ABUSはヨーロッパでシェアNo1というだけあってかなり知名度は高く、名前を聞いたことがある人もいるでしょう。
今回記事を書くにあたってカギについて改めて各メーカーじっくりと調査しましたが値段、強度、携帯性のバランスを考えるとABUS一択でほぼ確定ですね。
オランダの中立の評価機関のテストでも同タイプのチェーンロックの中でABUSの製品がNo1の強度を誇っています。
ABUSの製品にはセキュリティレベルと言うものが設定されており、2~15まであります。
通勤用ロードバイクに使用するならば、レベル5のチェーンロックがおすすめです。
レベル5ですとチェーンの太さは5mmほどで、実験によると片手持ちのハンドクリッパーでは全く歯が立たず、両手持ちの大型クリッパーでないと切断できないレベルの強度です。
重さも700g前後と比較的軽く、長さがあるので地球ロックも可能。それでいて大体4000円前後で購入できるので通勤用の鍵としては充分な性能でしょう。
特にこだわりがなければこれがベストな選択だと思います。
まとめ
毎日の自転車通勤を支えてくれる大事な愛車を守るためにも、ロードバイクのカギ選びは非常に重要です。
ポイントは以下の2点です。
・プロの窃盗団から絶対に守りきれるカギはない。まずは狙われない工夫が最重要。
・その上で強度、価格、携帯性のベストバランスの鍵はABUSのレベル5のチェーンロック
ロードバイクと同時に必ずセットでカギを購入しましょうね。