毎日の様に何kmもの距離を通い続ける自転車通勤の場合、当然普段の街乗りと比べて事故のリスクは高くなります。
ましてやロードバイクの場合、スピードもママチャリと比べてずっと速いので、事故にあえば大怪我につながる可能性も高いでしょう。
実は僕も過去に何度かロードバイクでの転倒を経験しています。中には結構な怪我をしたものもあります。
今回は僕の実体験をもとに普段あまり意識しない自転車通勤のリスクの一つである事故についてお伝えします。
凍った路面で転倒、車体破損
僕がロードバイクで通勤中に単独でひときわ派手に転んだことがあります。
その日は前日に東京都内で少し雪が降った日でした。
そこまで積もるほどではありませんでしたが、道路状態も悪いため雪なんて降っている日はロードバイクなんて乗れません。
僕もその日は大人しく電車で通勤したのですが、翌日になってみると前日とはうってかわって雲一つない青空。
路面の雪もほとんど溶けていて、一見何の問題もないように思え、僕も1日ぶりに自転車で通勤することにしました。
いざ走ってみると日陰などは所々凍結しているような箇所はあったものの、基本的には路面は乾き始めていて滑るようなこともなくスムーズに移動できました。
しばらく快調に飛ばしていると、目の前に信号が見えました。
ちょうど青になったのでそのまま加速しながら交差点に突入した瞬間!
ズルっ!
歩道と車道の境目で僅かに道路が傾いていた箇所がなんと凍結。前方のタイヤが横滑りし僕は交差点内で派手に転んでしまいました。
幸い後続車にひかれることもなく、また道路が凍結していたことで肩や肘などを打撲する程度ですみ、ダメージもそれほど大きくありませんでした。
ところがハンドル部分の命とも言えるシフトレバーが大きく曲がってしまったのです。
無理やり押し戻してみましたがギアチェンジができなくなり、結局その日はギアを固定したまま過ごしました。
結局後日修理に出し、部品交換で無事に修復しましたが体以上にロードバイクのダメージが大きい事故でした。
車に引っ掛けられて転倒、血だらけ
2つ目の事故体験談は、確かポカポカと暖かい4,5月位の時期でした。
それはゆるい上り坂が続く長い直進で起きました。
片道2車線の道路で歩道と車道はガードレールで分かれており、僕は車道の端を走行していました。
100m位前方の信号が赤になっていた為、車道はそこそこ渋滞しており隣の車よりもロードバイクのほうが早いくらいのペースでした。
やがて信号が青になり、ノロノロペースの車列は徐々にスピードアップします。
僕も加速しようと立ち漕ぎになった瞬間、後ろから来た車のサイドが僕の腕とハンドルに接触!
そのまましばらく腕が接触した状態のまま引きづられるように数メートル進み、転倒してしまいました。
しかもなんとその接触した車はそのまま逃走!
とっさのことでナンバープレートを見る余裕もなく逃げられてしまいました。
ショックでしたが幸い自転車は無事だったので倒れた自転車を起こし、散乱した荷物をひろっていると近くの歩行者が心配そうにティッシュを差し出してくれました。
僕はお礼を言って汚れた服や手のひらを拭こうとしたら、ふとほっぺたに温かいものを感じました。
ころんだ直後は興奮していたため全く痛みはありませんでしたが、実はこの時、肩や顔、膝や手の甲を思いっきりアスファルトの地面に接触していたのです。
しかも自転車通勤を初めて数ヶ月といった頃で、ヘルメットやグローブなどの装備を怠っていました。
その結果、額や耳を始めアチコチが擦過傷となっていて、その顔はまさに血だらけの状態です。
よく見れば手足も傷だらけで、肩は服の上からでも分かるくらい血が滲んでいました。
結局その日は会社は休む羽目になり、しばらくは頭に包帯をして出社することになってしまったのです。
↓事故のときの怪我の詳細は以下の記事に詳しく載せてます。。。
事故経験者が語るロードバイクでの自転車通勤のプロテクターの必要性ロードバイクは事故のダメージが大きい
さて、というわけで僕が実際に経験した2つのパターンの事故をお伝えしました。
どちらにも言えることはロードバイクで転倒するとどうしてもダメージが大きくなってしまうということです。
これは乗っている本人だけでなく、ロードバイクそのものへの影響面も含んでいます。
ロードバイクの場合ちょっと考えただけでも『スピードが早い』『タイヤが細くグリップ力が低い』『サドルが高くとっさのとき足がつかない』『ロードバイク自体が繊細な作りになっている』『原則、車のすぐそばを走る』といったリスクが思いつくでしょう。
ましてや通勤用途を含めロードバイクはどうしても距離も長くなりがちですから、単純な事故の確率もちょっとした買い物用途の自転車とは比べ物にならないのです。
自転車通勤者はこのリスクを充分意識し、保険だと思って必ずヘルメットやグローブなどの装備を整えましょう。
通勤時 特に気をつけるべき3つのポイント
では次に通勤時に特に気をつけるべきポイントを3つほど上げてみます。
これらを意識するだけで事故に巻き込まれる確率をぐっと減らせるはずです。
1.駐停車中の車両を避けるとき
自転車で車道を走行中、交差点に次いで危険性が高いのが車道を走行中に車線変更をする場合です。
車と違って自転車の場合は基本左端なのでそれほど機会は多くありませんが、よくあるのが駐車車両を避けなければならないというパターンです。
この時、後方確認や合図をせずにいきなり車道の真ん中に移動する自転車がいますが、コレは非常に危険です。
もちろんドライバーからも自転車の存在、駐車車両の存在は見えているのである程度は予想できますがタイミングによっては避けられない場合もあるでしょう。
その為、必ずミラーで後方確認を行い、可能であれば後方の車に向かって右手で制止するようなハンドサインを出すと良いでしょう。
あるいは自転車用ウィンカーという選択肢もあります。
ロードバイクの夜間走行に超便利!自転車用ウィンカーおすすめ5選2.渋滞時のすり抜け
実は車、自転車ともにそれなりのスピードが出てスムーズに流れているときは意外と事故の確率は低いのです。
逆に事故率が高いのが渋滞や信号待ちなどの低速時です。
朝の通勤時間帯ですと、自転車以外にもバイクも沢山います。
停車時、渋滞時にはこういったバイクによるすり抜けが頻繁に行われます。
自転車の場合、状況に応じて歩道と車道を使い分けることもあります。
そういった時、歩道から車道に移る場合や車道の端を走る場合は周りの状況に注意しましょう。
すり抜けするバイクとの接触やいきなり停車するタクシーなど、道路の左端は危険が多いのです。
3.急ブレーキ、段差によるスリップ
最後にロードバイク自体の特性による注意点です。
ロードバイクは高速で走るため基本的にタイヤが細く、接地面積が少ないのが特徴です。(グラベルロードやシクロクロス除く)
その為グリップ力が低く、濡れた地面や凍った地面を走ったり、ちょっとした段差に浅い角度で進入しようとするとすぐに転倒します。
また、急ブレーキをかけるときも転倒につながりやすいです。
ロードバイクでは単独のスリップ転倒が一番多いと思います。
慣れてくるとつい油断してしまいますが、本来ロードバイクはママチャリよりもずっと不安定な乗り物です。
その点を充分に意識して、地面の状態をしっかりと確認しながら走行しましょう。
まとめ
僕の事故の実体験を元に自転車通勤のリスクと事故に会いやすいポイントを整理してみました。
- ロードバイクは事故にあった時の影響が大きく、自転車通勤にはリスクがあることもちゃんと理解する。
- 車道を走るときは進路変更時の後続車、すり抜けバイクに充分に注意を払う。
- ロードバイクはタイヤが細く、地面の影響をうけて転びやすい。路面状況はしっかりと観察し急ブレーキは避ける。
- 事故に備えて最低限の装備(ヘルメット&グローブ)は必須。
重要なことなので、他人事だと思わずにしっかり気をつけましょう。